クライマーズ・ハイ

先日、FNN系列で放送された「クライマーズ・ハイ」映画版を見ました。

1985年に起きた、日航123便墜落事故を追う新聞記者の話です。


あの事故が起きたとき、私はまだ小学生でした。
お盆の時期で、東京に住む従兄弟が珍しく我が家を訪問しており、
みんなで楽しく食卓を囲んでいたときに、このニュースが流れました。
その後、ずっとテレビで放送されるカタカナの搭乗者名。
大変なことが起こったんだと怖くてたまらなかったことを、ありありと思い出しました。


映画は息子と別れるシーンから始まり、現代と過去が交互に描かれています。
やや謎めいた始まり方。


事故が起こり騒然とする編集部、現地に赴く記者の必死な姿、
ぐいぐいと引っ張っていく力強さを感じます。
県警キャップ佐山役の堺雅人さんの演技がすばらしい。
佐山がボロボロになって情報を入手してきたにも関わらず、
紙面に載らず、それを知らされなかった怒りに燃える鬼気迫る目が印象的でした。


新聞社内部の怒号に近いやり取りに圧倒されました。
主人公(悠木)の熱血漢ぶりはとても伝わってきましたが
うーん、ここまでやる必要があるのかな?チョット怖い…。
悠木役の堤真一さんの演技は、正義感あふれる感じでよかったです。


いろいろな伏線が張られていたので、後半ですべて解決するのかと思っていると
そのまま終焉に向かってしまいました。
原作を読んでいないので設定が最後までわからない部分が多かったです。
もう少し丁寧に描いてほしかった。


山岳シーンはとても映像がきれいでした。
なぜ山なのか?と思いましたが、スクープを取る道のりが登山に似ているという言葉で納得。


話としては大変面白かったので、NHKで放映されたドラマ版(評判がいい!)と本も見てみたいです。

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