上手くいく人生ばかりではないからこそ−「人を助ける仕事」を読んで


淡々と、しっかりとした目線で、「人を助ける仕事」につく37人を追っています。
人を助ける仕事というのは簡単そうでとても難しい。
その人に寄り添い、一人の人間として認め、こちらの価値観を押しつけず、甘やかさず。
だからこそやりがいがある仕事でもあります。


現在の社会では、人を助ける仕事をしている人の待遇がよくならず、
本人がワーキングプアに陥っている例もまだ多くあります。
実際、この本の中には夢を追いかけているけれども、道半ばで生活に苦しんでいたり、
三宅島の火山爆発で仕事を続けられなくなった人などが紹介されています。
みんなが成功しているわけではない。
だからこそリアリティがあるし、じんわりと希望がわいてくる。
今自分が向き合っている困難は、誰もが乗り越えてきた困難なのだと。


自分のやりたい仕事ばかりできるわけではありません。
やりたくても自分の学歴や実績がないから、今すぐはできないこともあります。
病気になった、会社が潰れた、結婚した、そういう理由で仕事を続けられない人もいます。


でも今の境遇をあきらめてしまうのではなく、
少しでも自分が納得できるようにがんばっている人の姿が、ここにはあります。
それが人生を切り開くということ。


さて私には何ができるだろう。
ひとつだけ今の私にもできることが見つかりました。
「あきらめない」ということです。


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