現状を維持するリスク−「会社に人生を預けるな」を読んで


図書館で本を借りるようになって、今まで話題になったけれどまだ読んでいない本を遠慮無く読めるようになりました。
この本もその一冊。
勝間和代さんの本です。


会社に人生を預けるな リスク・リテラシーを磨く (光文社新書)

会社に人生を預けるな リスク・リテラシーを磨く (光文社新書)


私はリスクに鈍感ではないと思っています。
誰かの発言やニュースに対して、それって危ないんじゃないか?おかしいんじゃないか?と思うことが多くあります。
こういったリテラシーは、科学的思考と読書で培われてきました。
どちらも他者の主張をデータあるいは経験をもとに検証するという手順は同じです。
ですから、この本に出てくるリスクという考えには親しみがある。そう考えていました。


本の前半は、リスクとは何か、そして終身雇用制がどれだけ日本に悪影響を与えているのか、という論理が展開されています。
とても過激です。
私は会社というレールからドロップアウトしかけている人間ですから、勝間さんの主張には頷けるところが多くあります。
しかしこれを多くの人に理解してもらうのは難しそうです。
まだまだ会社に飼いならされ(言葉は悪いですが)、レールの上を歩くことが人生だと思っている人が多い印象です。
私も少し前まではそう考えていました。
会社の中でうまくやることが生きていく唯一の方法だと。
結局、会社から放り投げられるまでリスクには気づけていませんでした。
自負が聞いて笑えます。


後半は、潜在するリスクに気づくだけではなく自らリスクを取っていこう、という論理になります。
リスクを取るからこそリターンを得られるという考え方は新鮮でした。
多くの人がそうであるように、物事に対してリターンだけを求めてしまうと、
与えられないことに対して不満ばかりがつのります。
しかし自分がリスクをとった上のリターンであり、相手もリスクを負っていると考えると、
自分が持っていないことを受け入れ、それを得るための努力ができるのではないでしょうか。


特にネットでは自らの才能を発揮している人に接する機会が多く、
私にはそんな才能がないと劣等感を抱くことも多くありましたが、
そういう人たちは努力し、投資した結果、才能を開花させたのだ、
自分もそうなるように努力すればいいのだと考えるようになりました。


一般人にとって、会社から完全に離れるということは難しいことです。
完全にはできないとしても、例えば精神的に離れてみる・時間を区切って離れてみるということはできるのではないでしょうか。
現状を維持することでチャンスを失っていると考えると、新しいことにチャレンジする勇気が湧いてきます。
100%成功することはありません。
当然、失敗するリスクを侵さず現状を維持するという選択肢もありでしょう。


でも私はチャレンジしてみたいと思いました。
何にチャレンジするか?あやふやです。
なんとなくイメージはありますが、なかなか形が描けません。
病気がよくならないので動けないというところ、考えすぎて動けないところ、両方あります。
家にいてもできるところから始めます!
まずはブログの更新から。


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