手帳を超えた自分マネジメントシステム -「クラウド時代のハイブリッド手帳術」を読んで


来年の手帳を選ぶ季節になりましたね。私は来年も「ほぼ日手帳」に決めました。日の詳細ページが24時間区切りなので気に入っています。深夜族の私にも優しい。普通の手帳は6時〜21時くらいしか記述スペースがないので…。

さて、みなさんは手帳を何のために使っていますか?やはりスケジュール管理の方が多いでしょうか。目標達成のための手帳も発売されているように、自分マネジメントのツールとして活用する方も増えていますね。

R-style – Sharing is Power!主宰の倉下さんの新著でも手帳術が紹介されています。

クラウド時代のハイブリッド手帳術

クラウド時代のハイブリッド手帳術

すでに手帳の枠を超えて

「ハイブリッド手帳術」というタイトルですが、紹介されている手帳術はすでに手帳の枠を超えています。EvernoteGoogleカレンダーiPhoneiPad、そして手帳を5冊以上使って構築されている「システム」です。これらのシステムを使って、自分の行動をどのようにマネジメントしていくのか、実例をあげて具体的に解説されています。

何をする手帳か

本書で紹介されている手帳の使い方をまとめてみました。

読みながら、倉下さんのシステムは大きく分けて「計画する」「実行する」「思考する」の3グループに分かれるのではないかと考えました。それらが独立しているのではなく、相互に関連付いており、またデジタルとアナログをいったりきたりするのが特徴と言えるでしょう。

自分のシステムを省みて

私も倉下さんと同じように自分のシステムを構築しています。ほぼ日手帳+A6ノート+Evernote+Nozbeという組み合わせです。ほぼ日手帳で月のスケジュールとライフログを、A6ノートで日々のメモを、Nozbeでタスクを、Evernoteはその保管庫として利用しています。

前述の3グループを自分のシステムに当てはめて考えてみました。

「計画する」

まあまあOK。月の予定だけ管理しているので、週間スケジュールもつくるとよさそうです。週次レビューのときに一緒にやるとよさそう。

「実行する」

すぽっと欠落していました。いまはNozbeに入れたタスクを思いついた順に適当にやっているので、倉下さんのDailyタスクリストを見習ってアナログでその日にやるタスクを書き出すことにしました。数日試してみると、なかなか作業が捗ります!

「思考する」

A6ノートに適当に書き散らかしているだけなので、思考の段階(思いついたとき・寝かしたとき)に応じて別のノートにまとめなおすとよいのではと感じました。それ以前に、考えてもメモを取らないことがまだまだ多いので、もっと徹底的に書かねば。

私の場合は「計画する」はあっても「実行する」が欠落していることがわかりました。どうりで物事がうまく進まないはずです。

自分のシステムをもっている上級者向けかも

著者のシステムは「ハイブリッド」なので、アナログノートを最終的にデジタル化してEvernoteに取り込みます。ですが、ハイブリッドにする利点や活用法が少し弱く感じました。デジタル化した手帳からアナログ手帳に還元する手法をもっと読みたかったです。またシステムが多くの手帳から構成されているので、ハードルが高いと感じるかもしれません。

私のように自分のシステムをすでに構築している人が、「何が足りないか」知るにはとても役立つ本です。そういう意味で上級者向けと言えるのでは。私は「この本のどこを自分のシステムに取り込もうか」とワクワクしています。

著者のシステムを完全に真似することは難しいですが、エッセンスを活用したり、手帳との向き合い方や根本的な考え方を知ることができると感じました。単なるノウハウに止まらず、手帳の世界を広げる本です。